燃料電池は現在、TCO（総所有コスト）を削減する上で重要な役割を果たしています。TCOについては、特に商用車においてますます注目されています。燃料電池は、気候変動に悪影響を及ぼさない、ポテンシャルが高い推進システムとしても研究されています。開発と並行してパラダイムシフトが起きています。つまり、水素がエネルギー源としての価値が見直されているのです。これらのトレンドが、燃料電池モビリティの拡大を支えています。
AVLは、市場に10年から15年程度先行して、2002年から燃料電池の開発を推進してきました。コンサルティングで技術上の貢献をすることから始まり、燃料電池分野における有数のエンジニアリングサービスプロバイダーとしての地位を確立しました。
燃料電池開発における課題の中核は、電力密度と効率、コスト、耐久性のバランスを見極めることにあります。不可能なことのように聞こえるかもしれませんが、適切なパートナーと取り組むことで対応することができます。
例えば、電力密度については、200 kW用のコンパクトなパッケージングは、40トン車ではお客様の要求として珍しいものではありません。多くの場合、この要件には迅速な立ち上がりと部分負荷から全負荷への素早い切り替えが含まれます。AVLは、最大の電力密度と高い耐久性を実現する、有数のテクノロジープロバイダーです。私たちは、20年にわたって燃料電池の開発に携わり、専門知識を蓄積してきました。
エンジニアリングとシミュレーション、テストの全領域にわたって、開発したスタックプラットフォームに基づいてお客様の要件に合わせたソリューションを提供しています。
どれほど特殊な作業であっても、燃料電池以外にも常に目を向け、燃料電池を製造する目的となる用途や、燃料電池を統合するアーキテクチャを解析します。この総合的なアプローチにより、お客様に最適なテクノロジーソリューションを実現できます。
今後はゼロエミッションの車両しか購入しないことでしょう。私は、微力ながらエネルギー革命に貢献しています。AVLが、3つの事業領域で培われた専門知識を活かし、このトレンドを推進していることを誇りに思っています。私たちは、仕事を通して未来の車両を開発しているのです。
－ AVL 燃料電池担当副社長 ユルゲン・レヒベルガー
AVLは、燃料電池の技術の開発において、お客様が目標を達成するお手伝いをします。例えば、24,000時間の耐用年数や100万キロメートルの走行距離を実現しながら、リッターあたり6キロワットを超える電力密度を保証する企業は、私たちおいてほかにないと自負しています。
システムレベルにおいては、設置スペースを最大限に活用し、車両の規定最大長を超えることなく、システムの形態因子を最適化しています。
AVLのFCEVサービスパッケージには、市場に対応したモジュール式の制御ソフトウェアが搭載されています。このソフトウェアには、量産に適した損傷モデル予測・診断が含まれています。
私たちの先駆的なエンジニアリングソリューションは、車両だけに向けられたものではありません。例えば船舶事業においては、かつてないほど効率を高めながら、燃料の柔軟性を支える燃料電池コンセプトを提供しています。
AVLは業界リーダーとして、乗用車、商用車、船舶、鉄道、航空向けの高性能PEM（プロトン交換膜）燃料電池システムを開発しています。
AVLのグローバルなネットワークは、燃料電池のエキスパートで構成されており、お客様の付加価値を高める要因を包括的に理解しています。私たちは、未来の燃料電池モビリティの開発パートナーです。
5
水素・燃料電池センター：グラーツ、バンクーバー、ケチケメート、ワルシャワ、レムシャイト
500人以上
FCEV分野のエンジニアリング、試験、シミュレーションのエキスパート